こんにちは。
kztakaです。
今回は「貸借対照表」を解説していきたいと思います。
前回解説した「財務諸表(決算書)」の中の財務3表のひとつです。
財務3表はそれぞれ内容の異なるものになるので、特徴を理解して何を表記しているか覚えてしまいましょう!
それでは次章より解説いたします。
どんな内容のもの?
まずは形を覚えましょう。
これは「勘定式」と呼ばれる表し方になります。
これは左側にある資産の合計と、右側にある負債と純資産の合計が必ず一致するようになっています。
この「勘定式」のほかに「報告式」というのもありますが、実際に使われることはほとんどないそうです。
何故「勘定式」の方が使われているのかは、後述します。
では、それぞれにどんな項目が入るのか、ひとつずつ見ていきましょう!
資産
持っていればいるほど会社にとって利益になるものです。
流動資産と固定資産、繰延資産に分けられます。
ここを見る事でその会社にどれだけ稼ぐ力があるかを見ることが出来る。
流動資産
1年以内に現金化することが可能な資産になります。
有価証券や売掛金、受取手形がそうですが、現金や預金も流動資産に含まれます。
1年以内、というルールから外れますが、扱っている販売商品については販売までに1年以上かかってしまっていても流動資産に分類します。
伴って商品を作り出すための部品や半製品も流動資産になります。
固定資産
長期間会社が持ち続け、使用されている資産になります。
基本的に売られてしまう事が無いもので、安い金額でも高い金額でも「持ち続ける」のであれば固定資産となります。
逆に言うと、どんなに高いものでも「持ち続けない」のであれば、固定資産とはいえません。
更に固定資産は「有形固定資産」と「無形固定資産」に分かれています。
違いは「その資産を実際に目にすることが出来るか」という事です。
土地や建物は見ることが出来るので「有形」、権利は見ることが出来ないので「無形」になります。
有形、無形どちらにしても「減価償却」を使って費用として計上できます。
繰延資産
この資産は非常に特殊です。
繰延資産は「売却しても0円」なうえ、現金などの代わりとする事も出来ないのです。
「という事は価値0という事で、持ってても嬉しくないから資産じゃないのでは?」
と考えますよね。
少し難しい言葉を使うと
「資産とは経済公益性(用益潜在力)があるもの」
と定義されています。
これはつまり、「対象のものが取得時点や現時点だけでなく将来的にも価値を見出す事ができるもの」、となります。
具体的なものとしては「会社を創立した時の費用」や「株式発行の際の費用」を計上するものになります。
負債
会社が背負っている「経済的負担」となるものを負債と呼びます。
資産と同様で流動負債と固定負債に分けられます。
ここを見る事で、その会社がどれだけの返済を行わなくてはいけないのかがわかる。
流動負債
1年以内に支払い義務が発生する負債になります。
支払手形、買掛金などが負債に計上されます。
例外として、銀行から借り入れた借入金は、毎月の返済を行い1年以上に渡って返済していくものになりますが、1年以内に支払い義務がやってくる部分のみを「流動資産」として、全体から累計の流動資産を引いた分を「固定資産」に計上する事となります。
固定負債
1年を超えて支払っていく必要がある負債のこと。
社債や長期借入金がこれにあたる。
純資産
会社自身の自己資本。
大きく分けると「株主から集めた出資金」と「事業活動から得た利益の蓄積」に分けられます。
ここを見る事で、その会社にどれだけ返済不要な資金があるかを見ることが出来る。
つまり配当金を期待できたりとか、給与・賞与アップが期待できることになります。
まとめ
いかがだったでしょうか?
勘定式が採用されている最大の理由は「数値の見やすさ」にあります。
右と左での合計値が一致することで、信頼できる表であることの指標にできます。
報告式も「資産」と「負債・純資産」の合計値が一致することは変わりませんが、見やすさという観点から勘定式に軍配が上がります。
また、「貸借対照表」はこれから紹介していく「損益計算書」と「キャッシュフロー計算書」と共に「財務3表」と呼ばれています。
これら3つは上場企業であれば必ず公表しなくてはいけない資料になります。
これは義務として企業に課せられている事になります。
期末に発表されるこの「財務3表」を使い、今後も支援してくのかどうかを決めていく為のツールとして使っていくことになります。
業績が悪く、改善が難しいとなれば株式は売却されるでしょうし、従業員も離れていくかもしれません。
それを恐れて改ざんするなどもっての外です。
業績は真摯に受け止めて、改善に向かう姿勢と方策を練って公表することで信頼を勝ち取る事も出来るかもしれません。
これを読み取れるように訓練し、自社の状況や他社の状況を数字から客観的に見てみると、新しい視界が開けてくるかもしれません。
・会社の財政状態がわかる。
・どのように資本を調達したのかを表の右側で、その調達資本をどのように運用しているかを表の左側で解る
それではまた次回。
↓前回の記事「財務諸表」
↓読書の所感記事も書いてます
(「バカと付き合うな」を読んで)
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①ビジネスキャリア検定2級
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